非運動性活動熱産生(Non-Exercise-Activity Thermogenesis:NEAT)とは?
・NEATとは「Non-Exercise-Activity Thermogenesis」の略称で、日本語では「非運動性活動熱産生」とも呼ばれる。
・人が1日に消費するエネルギー量(熱産生)では、60%は基礎代謝量が占め、10%は食事誘発性熱産生が占め、残りの20~40%を身体活動での熱産生(身体活動時代謝)が占める。
・身体活動は「運動」と「生活活動」とに分けることができ、NEATは運動以外の身体活動で消費されるエネルギーをさす。
・頑張って「運動」しなくても、「普段の生活活動」でのエネルギー消費を増やすことにより、エネルギー代謝を上げ、健康を増進させることができる。
「運動以外の身体活動」とは?
「運動以外の身体活動」の例:
・仕事
・洗濯・掃除
・料理
・買い物
・犬の散歩
・ゴミ出し
・子供と遊ぶ、子供の世話
・通勤や子供の送迎
・買い物のための移動で行う歩行や階段昇降
などがある
運動と非活動性熱産生(NEAT)の占める割合を増やすには?
・人が1日に消費するエネルギー量(熱産生)では、50~70%は基礎代謝量が占め、10%は食事誘発性熱産生が占めています。残りの20~40%を身体活動(運動と運動以外のNEAT)での熱産生が占めめる。
・肥満の改善や予防に対して運動量を増やすことが言われているが、運動以外の生活活動において座位で過ごす時間を立って過ごす時間や歩く時間に変換することで、エネルギー消費量を増やし、肥満の改善・予防となることが期待されている。
・座る姿勢をとることで基礎代謝量にプラス1割、立つ姿勢をとることで基礎代謝量にプラス2割のエネルギーを使うと言いわれている。
・いかに日常生活の中で座って過ごす時間を減らし、立ってまたは歩いて過ごす時間を増やせるかということが1日のエネルギー消費量を上げるための鍵となると言えるでしょう。
NEATを高めための具体的方法
座って過ごす時間を減らし、立位・歩行活動の時間を増やすなど、まずは今よりも10分多く身体を動かすことから始め、座る時間を今よりも少なくしましょう。
NEATを高める具体例
・テレビや読書・DVD鑑賞の合間に足踏みや部屋の中を一周歩く
・デスクワークのオフィスステップ器具の導入
・電動で高さの調節ができ、立位でも仕事ができるデスクを使用する
・会議を座らずに、立ったり歩いたりで開催する
・休憩時間に少し遠くのトイレまで歩く
・階段を積極的に利用する
・立ち歩く用事をつくる
・自動車通勤を自転車や交通機関での通勤に変える
・洗濯や掃除などの家事の合間には座って休む代わりにストレッチを行う
・買い物など外へ出る時間をつくる
・電車中では空席があっても座らない。
・バスや車などを使わず歩く。
・パソコンに向かうときは常に背筋を伸ばす。
・家事や歯磨きの際につま先立ちなどを行う。
・ガーデニングをする。
・ミーティングは立って行う。
・駐車場を職場から離れた場所にする
・電子メールや電話の代わりに直接会いに行く
まずは無理なく簡単にできることから初めてみてはいかがでしょうか!